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AGELESS:「老いない」科学の最前線

『AGELESS:「老いない」科学の最前線』



 

1/ 『AGELESS』ご恵投いただきました。
計算生物学者が「老化」を研究した結果は…老いはもう自然の摂理ではない。治療できる障害である、ということ。
この本は、肉体的に長寿が可能になるという本なのだけど、その社会は果たして幸せなのだろうかと読みながらずっと考えていた。
2/ 普通に考えれば、老人が組織に残り続けることになるわけで、組織の新陳代謝はめちゃくちゃ難しくなるだろう。
そして、個人としても、目的を見失って生き続けるのに人生は長すぎるはずだ。
3/ みんな本能的に老いを避けようとするけど、老いることにより徐々に選択肢が狭められ、生き方がシンプルになっていくことは決して悪いことではないようにも思う。
今以上の長寿が社会的な幸福に繋がるのだとしたら、それはどんな社会なのだろう?
4/ 現在同時並行で世阿弥の『風姿花伝』を読んでいるのだけど、父親の観阿弥が52歳で亡くなったこともあって、人生は50歳がゴールとなっている。
その社会から比較すると、今の社会も十分AGELESSになっているんだけど、果たして社会は幸せになっているのだろうか?
5/ というように、長寿を科学的に追求した本なのだけど、否が応でも老いることや死の意味を問われ続ける読書体験になると思う。