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『サーチ・インサイド・ユアセルフ』を読んで、これからの時間投資を考える

サーチ・インサイド・ユアセルフ

このデジタル化が進んだ時代。
気付くとスマホの画面ばかりを見てる。
何かに集中しようとしても、スマホの通知によってすぐに中断させられてしまう。
そして、アプリのレコメンドに従って物事の選択ばかりしている。
ぼーっとしているとそんなことで1日が終わってしまう日もあったりします。

結果的に、よく分からないアルゴリズムに従いながら、大衆が見る情報を等しく消費させられ、確固とした軸のない操作しやすい人間が出来上がってしまう…。
テクノロジーの恩恵がありつつも、かたや同時にそんな危険性もはらんだ時代でもあると思います。
そんな時だからこそ、自分が何者なのか、自分は何をしたいのか、ということを立ち止まって考えなくてはならない。

こうした「急激に進むテクノロジー化に対するカウンター」という文脈で、「自分の内面を掘り下げていく」「今の自分自身に集中する」という手法やコンテンツはこれから盛んになってくるだろうし、そうあるべきだと思います。
その時に、この本の果たす役割は大きいと思いました。



テクノロジー化を推進していくグーグルがこの手法を率先して取り入れている、ということにも、この時代背景を表しているんだろうなと。
そして、「己の内面を知る」ということは、理屈としては分かっても、それを正しく行える人はそんなに多くないと思います。
そんな人のために、この本には具体的な手法が盛りだくさん。
もちろん、手法だけでなく、その理論的背景とか効用とかもしっかり整理されている。
ダニエル・ゴールマンの書いた『EQ』の復習もできるし。

本書で紹介されている数ある手法の中で、僕自身がなるほどと思ったのは、「ジャーナリング」というもの。
ジャーナリングとは、「自分に向けて書くことで自己発見する練習」とのこと。
「誰か別の人とコミュニケーションをしようとしているわけではなく、自分の考えを紙の上に流れ出させ、何が出てくるかを自分で見られるようにする」という手法です。

以下、そのまま本文を引用します。

「このエクササイズ自体はとても単純だ。たとえば三分というふうに制限時間を自分に課し、きっかけとなる話題を与えてもらう (あるいは 、自分で自分に与える )。
私たちの場合は、「今 、私が感じているのは …」といった、自由回答式の文章だ。

その制限時間内に、頭に浮かんだことを何でもいいから書く。

話題に関することでもいいし、頭に浮かんだほかのことでもいい。
何を書こうかなどと考えようとしないで、ただ書くことだ。
話題から離れてしまってもかまわない。
考えていることのいっさいをひたすら紙の上に流れ出させてほしい。

規則はひとつしかない。
時間切れになるまで、書くのをやめてはいけない。


書くことがなくなったら、ただ、「書くことがなくなった。書くことなど何もない。まだ書くことがない… 」と書き続けながら、また何か書くことが出てくるのを待つ。
思い出してほしい。あなたは自分に向かって自分のために書いているのであって、自ら望まないかぎり、誰にも見せる必要はない。
だから、あくまで正直に書くことができる。」


こんな風に、自分の内面常に丹念に向き合っていけば、確固たる自分の考えが具体的になっていくのだと思います。

あっという間に流されてしまう世の中。
スマホで消費されてしまう10分間を、このような自己探索のルーティンへの投資に代えていくことだけで、より密度の濃い生き方ができるんじゃないかと感じました。