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映画・書籍レビュー

『オイディプス王』を読んで、紀元前のエンタメの空気を知る

オイディプス王

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かつて隆盛を極めた企業の社長が急に謎の失踪を遂げる。
その企業にヘッドハンドされた新社長の山田が、会社を見事に再建する。
山田の経営手腕とその人格に敬意を持つ社員たちではあったが・・・、実は山田には本人すら知らない過去があった。
過去の社長の失踪と、山田との関係とは?
そして、山田とは一体何者なのか?
最後のどんでん返しに驚く読者が続出の悲劇的ストーリー。


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なんて話があったらどうでしょう。
よくありそうな話ですよね。



でも、これ、『オイディプス王』のストーリーを単に企業版に勝手にアレンジしただけなんです。
『オイディプス王』という作品が出来上がったのは、何と紀元前5世紀のこと。
2千数百年前のストーリーなんですよね。

一説によると、この話に「起承転結」のルーツがあると言われています。
乱暴な言い方をすれば、ほとんどの小説やドラマはこの『オイディプス王』から来ているといってもいいくらい。

秘められた自分の過去を知り、そしてその結果悲劇的な結末を迎える、なんてストーリー、2千数百年前から極上のエンタメ素材だったんですね。
そういう意味では、ありがちなエンタメ小説を読むんだったら、1冊くらいはこんな古典的名作に触れて、紀元前の空気を感じてみてもいいかもしれません。

読書する人だけがたどり着ける場所』に紹介されてあったので手に取ってみましたが、古典の割にハードルも高くなく、さっと読めて勉強になる1冊でした。機会あれば是非。