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『それしかないわけないでしょう』にWIREDのエッセンスを添えて

それしか ないわけ ないでしょう

先日のVoicyの放送で話したことを一応テキストにも残しておきます。
今まではブログで書いたものをVoicyで語るってパターンはあったけど、Voicyで語ったものをブログに直すのって初めて。

さて、私の大好きなヨシタケシンスケさんの最新絵本について。



主人公の女の子が、お兄ちゃんからこれからの世の中の悲観的な変化のことを聞かされるんですね。
「これから世の中は病気が流行るぞ〜」とか
「戦争が起きるぞ〜」とか
「宇宙人が攻めてくるぞ〜」とか。

それを聞いて女の子は驚いておばあちゃんに相談に行くんです。
「もう世の中、ダメかも知れない」って。

でも、おばあちゃんは、
「全然大丈夫。未来なんてどうなるかわからない。
大人はすぐに決めつけるけど、そんなことはない。」
ということを言うんです。

そして、このタイトルの言葉を言うわけですね。

「それしかないわけないでしょう」

そこから、女の子のユニークな妄想とともに、ヨシタケワールド炸裂するわけですが(笑)、その先は絵本を読んでのお楽しみということで。

で、この「それしかないわけないでしょう」という言葉は、今を生きる私たちにとても大切な気づきを与えてくれると思います。

いま、世の中の先行きについて、いろんなホラーストーリーが語られています。
もちろん、それは全て一理ある。
しかし、それしかないわけないんです。
その他の可能性はいくらでもある。
だったら、明るい可能性を見出し、それが実現するように頑張るべきですよね。
それを人は「妄想」と呼ぶかも知れませんが、「妄想」することは、ホモ・サピエンスに与えられた特権でもあるし、大事な武器なんです。

私はこの絵本を読んだ時に、『WIRED VOL.31 「ニューエコノミー」ぼくらは地球をこうアップデートする』(Reboot号)のメッセージを思い出しました。
初代編集長のルイス・ロゼットからのメッセージです。

***
子どもたちのためによりよい世界をつくりたいなら、未来はもっとよくなるとぼくたち自身が信じなくてはならない。
哲学者・言語学者のノーム・チョムスキーがいう通り、「未来はきっとよくなると信じない限り、それをかなえるために立ち上がり、責任を担っていくことはない」のだ。
オプティミズムはいまや、あればベターなものではなく、生きるための戦略だ。
変わることは素晴らしい。
闘うオプティミズムを抱け。まずはそこからだ。

***

このような力強いメッセージを、ヨシタケシンスケ氏のこの絵本から強く感じます。

みんな、思考を止めずにオプションを考えよう。
そして、ポジティブな未来を描こう。

ヨシタケシンスケさんもWIREDも大好きです。