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『幸せになる勇気』をイラストで理解しよう!〜イラストNo.64

幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

いやー、このシリーズ大好き。
ご存知『嫌われる勇気』の続編。

なぜ人生がうまくいかないのか。
その答えはいくらでも「外」や「過去」に求めることができる。
しかし、それを言っている限りは幸せに近づかない。
大切なのは、「自分」の「今」の行動をどう変えていくかに尽きる。
結局、どんな状況に置かれても、それでもなおわたしたちは人生を主体的に選べるのだ。


・・・というメッセージを伝える本。
フランクルの『夜と霧』やフロムの『愛するということ』にも通じる内容です。
 
しかし、この骨太なメッセージ以上にこの本の素晴らしいところは、このメッセージが確実に「腹落ち」できるように仕上げられていること。
青年と哲人の掛け合いによって、このメッセージへの長い道のりを、一段ずつ階段を登るかのように吸収することができます。

前作もそうだけど、この本の書き方はちょっとしたイノベーションだと思う。

哲人からの崇高な話が、青年から罵声を浴びせられつつ具体化していく流れは本当に秀逸。

「いい加減にしろ!この鉄面皮め!」
「到底呑めた話じゃない。まるで喉の奥にへばりつく麦芽シロップだ。人間への理解が甘すぎます」
「こ、この忌々しい毒虫め!」


こんな安っぽい罵声が青年から出るたびに笑っちゃうんだけど、この罵声が抽象的な概念の理解を深める導入材になっているのね。

ということで、内容も十分深いのですが、書き方そのものの革新がある本だと思います。
是非。