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『繁栄のパラドクス』を読んでいろいろ考えた
『繁栄のパラドクス 絶望を希望に変えるイノベーションの経済学』
最近書籍紹介はもっぱらVoicy(音声放送)が中心になっていて、テキストベースのブログを全く更新してませんでした。
さて、久しぶりの今回は、クリステンセン師匠の『繁栄のパラドクス』です。
今回のテーマは「国家の繁栄」ということで、話がデカい(笑)
国家どころか企業や事業のイノベーションですらおぼつかないのに、こんな壮大なテーマを読む意味があるのか・・・。
そんなことで、読むことを躊躇する人もいるかもしれないのですが、大丈夫です。
そこは師匠のことなので、いろんな示唆を与えてくれますので。
ということで、僕自身が考えたことを簡単にまとめておいたよ!
そして、フライヤーの要約も読んでみてね!
この本のメッセージを超絶シンプルにいうと、
国家、そして企業にとって、貧困層を中心に広がる「無消費層」(=そのプロダクトやサービスが高すぎて使えない層)の存在は大きなチャンスだ!
ということ。
でも、無消費層にポテンシャルがあることはわかるけど、彼らが買えるレベルのプロダクト・サービスまで落とし込むことは簡単ではありません。
そのために、本書では、単なる「安価なプロダクト・サービス開発」というレベルで考えるのではなく、雇用を含んだ「社会システム全体」の開発が必要だ、というメッセージを出します。
貧困社会において「システムを開発する」というプロセスは、過度に国家のインフラ投資に頼りたくもなるのですが、そうなるとろくなことがないので、国家側の施策を待つのではなく、企業の力でエコシステムを作り上げる姿勢を持て!と。「国家からのプッシュを待つのではなく、消費者をプルすることから始めよ!」と師匠は熱く語ります(笑)。
ちなみに、この辺の「サービスではなくシステムで考える」という話は、先日対談させていただいたモザンビークの起業家、合田さんの『20億人の未来銀行 ニッポンの起業家、電気のないアフリカの村で「電子マネー経済圏」を作る』にも通じる話ですね。
さて、超絶雑な要約をした上で(ちゃんとした要約はフライヤーのを読んで!)、ここからは私なりの解釈編。
私は国家レベルでビジネスを考える機会もありませんし、貧困層を対象に考えたこともないのですが、この書籍から多くのヒントをもらいました。
私がこの本を読みながらずっと考えていたのは、「真に優位性のあるサービスとは何か?」ということ。
そして、私なりに行き着いた答えは、
1)サービスの前提にあるパラダイムを疑っている
2)サービス単体の思考ではなく、システム思考をベースにしている
ということです。
サービスを提供していると、どうしても「既存のビジネスモデルをもっと効率に」という引力に引っ張られてしまう。
もちろんそこも大事なんだけど、その行き着く先は、多くの企業が入り乱れるレッドオーシャンでの「効率性勝負」の戦い方になってしまいます。
そのフェーズで求められるのは、「既存のビジネスモデルを支配しているパラダイムをどこかずらすことができないか?」ということ。
つまり、「広大に広がる無消費層に目を向けよ」というのは、まさにそのパラダイム転換の大事なメッセージなのです。
しかし、パラダイム転換はできたとしても、そのビジネスを提供することは当たり前だけど簡単ではありません。
その時に必要になるのは、サービス単体ではなく、「システム全体」で思考すること。
「あれがこうなるからこうなって、そうすっとこっちがこうなって・・・」というような因果をつなぐようなイメージが大事なのかなぁと。
そうやって考えてみると、僕らの身の回りにある優れたサービスって、大抵は既存のパラダイムから抜け出た発想をしながら、時間をかけて多くのプレイヤーと共同してうまく「システム」を作っているなぁということに気付かされます。
メルカリなんてその典型ですよね。
そして我がフライヤーも、根底にその思想があるかなぁと手前味噌に思っています。
(もちろん、これからが勝負ですけど)
ということで、抽象度を高めると、いろんなことに思想が展開できる本だと思います。
ストレートに「国家の繁栄プロセス」を考えたい人も良し、僕のように「優位性のあるサービス開発」に着眼するのも良し。
クリステンセン師匠だからはハズレはなしです。
最近書籍紹介はもっぱらVoicy(音声放送)が中心になっていて、テキストベースのブログを全く更新してませんでした。
さて、久しぶりの今回は、クリステンセン師匠の『繁栄のパラドクス』です。
今回のテーマは「国家の繁栄」ということで、話がデカい(笑)
国家どころか企業や事業のイノベーションですらおぼつかないのに、こんな壮大なテーマを読む意味があるのか・・・。
そんなことで、読むことを躊躇する人もいるかもしれないのですが、大丈夫です。
そこは師匠のことなので、いろんな示唆を与えてくれますので。
ということで、僕自身が考えたことを簡単にまとめておいたよ!
そして、フライヤーの要約も読んでみてね!
この本のメッセージを超絶シンプルにいうと、
国家、そして企業にとって、貧困層を中心に広がる「無消費層」(=そのプロダクトやサービスが高すぎて使えない層)の存在は大きなチャンスだ!
ということ。
でも、無消費層にポテンシャルがあることはわかるけど、彼らが買えるレベルのプロダクト・サービスまで落とし込むことは簡単ではありません。
そのために、本書では、単なる「安価なプロダクト・サービス開発」というレベルで考えるのではなく、雇用を含んだ「社会システム全体」の開発が必要だ、というメッセージを出します。
貧困社会において「システムを開発する」というプロセスは、過度に国家のインフラ投資に頼りたくもなるのですが、そうなるとろくなことがないので、国家側の施策を待つのではなく、企業の力でエコシステムを作り上げる姿勢を持て!と。「国家からのプッシュを待つのではなく、消費者をプルすることから始めよ!」と師匠は熱く語ります(笑)。
ちなみに、この辺の「サービスではなくシステムで考える」という話は、先日対談させていただいたモザンビークの起業家、合田さんの『20億人の未来銀行 ニッポンの起業家、電気のないアフリカの村で「電子マネー経済圏」を作る』にも通じる話ですね。
さて、超絶雑な要約をした上で(ちゃんとした要約はフライヤーのを読んで!)、ここからは私なりの解釈編。
私は国家レベルでビジネスを考える機会もありませんし、貧困層を対象に考えたこともないのですが、この書籍から多くのヒントをもらいました。
私がこの本を読みながらずっと考えていたのは、「真に優位性のあるサービスとは何か?」ということ。
そして、私なりに行き着いた答えは、
1)サービスの前提にあるパラダイムを疑っている
2)サービス単体の思考ではなく、システム思考をベースにしている
ということです。
サービスを提供していると、どうしても「既存のビジネスモデルをもっと効率に」という引力に引っ張られてしまう。
もちろんそこも大事なんだけど、その行き着く先は、多くの企業が入り乱れるレッドオーシャンでの「効率性勝負」の戦い方になってしまいます。
そのフェーズで求められるのは、「既存のビジネスモデルを支配しているパラダイムをどこかずらすことができないか?」ということ。
つまり、「広大に広がる無消費層に目を向けよ」というのは、まさにそのパラダイム転換の大事なメッセージなのです。
しかし、パラダイム転換はできたとしても、そのビジネスを提供することは当たり前だけど簡単ではありません。
その時に必要になるのは、サービス単体ではなく、「システム全体」で思考すること。
「あれがこうなるからこうなって、そうすっとこっちがこうなって・・・」というような因果をつなぐようなイメージが大事なのかなぁと。
そうやって考えてみると、僕らの身の回りにある優れたサービスって、大抵は既存のパラダイムから抜け出た発想をしながら、時間をかけて多くのプレイヤーと共同してうまく「システム」を作っているなぁということに気付かされます。
メルカリなんてその典型ですよね。
そして我がフライヤーも、根底にその思想があるかなぁと手前味噌に思っています。
(もちろん、これからが勝負ですけど)
ということで、抽象度を高めると、いろんなことに思想が展開できる本だと思います。
ストレートに「国家の繁栄プロセス」を考えたい人も良し、僕のように「優位性のあるサービス開発」に着眼するのも良し。
クリステンセン師匠だからはハズレはなしです。