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『PIXAR』という素晴らしい書籍に出会った

PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話

いやー、本当に良い書籍でした。
読み終えるのがもったいなくて、時間をかけて噛みしめるように読みました。
「スティーブ・ジョブズと一緒に働いてみたい」という願望は、もはや叶うことはありませんが、この本でそのちょっとした疑似体験ができるんです。
夢破れ、アップルから追い出されてくすぶっていた頃のジョブズ。
あたかもその頃のジョブズと一緒に旅をして、夢を再び追いかけるような気分にさせてくれる、不思議な魅力を持った本です。



今となってはPIXARと言えば、「トイ・ストーリー」や「モンスターズ・インク」をはじめとした大ヒット連発のクリエイティブ・カンパニーというイメージなのですが、実は当時は首の皮一枚でつながっているギリギリの状態。
技術こそ素晴らしかったものの、それ以外の戦略もファイナンスも、そして組織マネジメントも全くできていなかった。
そこからジョブズと二人三脚でPIXARを再生させていく奇跡のストーリーが展開されていきます。

副題が「世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話」とあるとおり、話の本筋はPIXARがギリギリの状態から、やがてIPOで成功していくストーリーです。
このIPOの話が、かなり具体的に描かれているので、IPOのスキームに関する勉強にもなるし、スティーブ・ジョブズの人となりもよく理解できます。

基本的に、自分が信じていることについては決して曲げない。信じる理想をとことん追求する、と言えば聞こえはいいけど、現実から目を背けた頑固オヤジ、とも言えるわけです。
素晴らしい理想像を描くことはできるけど、その実現方法にまでこだわりがありすぎて前に進めない。
こんな人にこそ、本書の著者のような「風呂敷畳み人」が必要なんだなと思います。

この主人公は、ジョブズのこだわりをよく理解し、いざというときに、「踏み込めるギリギリのゾーン」まで踏み込んで、意思決定を促していきます。
これはもう畳み人の「アート」ともいうべき力。
多くの人は、その人のカリスマ性に圧倒されてしまい単なるイエスマンになってしまうか、踏み込みすぎて切られてしまうのですが、その「絶妙な線」を理解して、物事を前に進めていく力は、外側からは分かりにくいけれども大きな価値のあるものだと思います。

そんなことで、ジョブズとか企業再生とかIPOとか畳み人スキルとか・・・、もう楽しみ方がたくさん詰まった本。
これは読むべき本ですね。自信を持ってオススメします。

さて、『トイ・ストーリー』もう一度見てみるかな!