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映画・書籍レビュー

『転職の思考法』を読んで

今回ご紹介する本はこちら。
『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』
かなり売れている本なので、既に読んだ人も多いはず。
転職のノウハウ本ではなく、仕事や人生に対する考え方(=思考法)が、ストーリー形式で書かれています。
エージェントの使い方とか転職先の見極め方のような真剣に転職を考えているような人の悩みにダイレクトに応えていることもそうですが、もっと上流にある「良い仕事とは何か」ということの因数分解がなされていて、幅広い対象にお持ち帰り感がある本。
売れている理由はよく分かります。



さて、僕が本書で印象に残った箇所はこちら。

「自分が信じていないものを売る。これほど人の心を殺す行為はないんだ。

その一つの商品を売るために、本当に多くの小さな嘘をつかないといけないからな。

そして人は小さな嘘をつき始めると、やがて自分の心をその嘘に合わせるようになる。

そうやって人の心は死んでいく。」


これはとても破壊力のある一節だと思います。
お客さんのためにならないと内心では思いつつ、会社の都合で売らなくてはならないというジレンマ。
このジレンマを放置できないので、私たちは自分自身を騙そうとするわけです。
「会社を支えるためにはこういう仕事も必要だ」とか
「長期的にお客さんの役に立つはずだ」とか。
本来は全然腑に落ちていないことを無理やり信じ込ませようとするんですよね。

ただ、「自分への嘘」っていう病気は、一度乗り越えちゃうと麻痺してしまいます。
この一節には「心が死ぬ」という表現で書かれていますが、まさに気付かぬうちに進行していく病のようなものかも知れません。

大切なことは、本当に心が死んでしまう前に、第三者から「それってヤバい状態だよ」って言ってもらうことだと思います。
そして、そういうことを言ってくれる人は、大抵は社内ではなく社外にいるはず。

「キャリア形成に大切なのは、Strong Ties(家族や社内のような強い絆)よりもWeak Ties(あまり会わないけど関係性のある弱い絆)からの情報である」

というセオリーがありますが、まさにこういう時ほど、ちょっと離れた第三者の意見って大事なんだと思います。
(この書籍のストーリーでも、Weak Tiesの存在が大きな意味を発揮してますよね。)

ということで、ちょっと本題からはそれたところの話をしましたが、さらっと読めて深いことが書いてある書籍です。
転職とか考えていない人も含めておススメ。