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『誰がFinTechを制するのか』を読んで

誰がFinTechを制するのか
高校時代の同級生、北澤直さんが書いたFinTech本。



弁護士を経て、外資系投資銀行、FinTechのスタートアップ、そして現在は米国大手仮想通貨取引所の日本代表という、何だか凄そうだけどよく分からない(笑)キャリアの持ち主。
確かに高校時代は賢かったけど、こんなに注目される人物になるとは思いませんでした。いやはや頼もしい限りで、とことんまで行って欲しい。

さて、本書は、よく巷で聞くようになった“FinTech”という言葉を様々な角度から解き明かしていこうという書籍です。この「様々な角度」というのがこの本の売りの一つで、非FinTech畑の実業家(日本交通の川鍋さんとか)、ちょいFinTechに関係ある人(メルカリの小泉さんとか)、はたまた学者(今をときめく安田さんとか)、お役人さん(経産省藤岡さんとか)などが、FinTechのことをそれぞれの立場からやいのやいの好き勝手言っているわけです。
(ホントに好き勝手言ってるから!)

この手の本って、大抵はある特定の立ち位置から特定の意図を持ち、ポジショントークとして執筆されることが多いわけですが、初めからその意図を放棄した「雑談感」(←良い意味)にとても好感が持てます。
そしてまたこの議論の広がりこそが、「ふぃんてっく?」というよく分からない概念の端っこから端っこまでを理解するのに大いに役立ちます。かえってこういう方がリアリティあるし勉強になる。

それだけに、その論調にまとまりがあるわけではありませんが、最終的に著者である北澤さんがなんだかうまいことまとめていきます。
パネルディスカッションで、登壇者が散々食い散らかした後、残り2分で一つの世界観に統合していくファシリテーターのような腕前。さすがです。

最後に僕が理解したことをざーっと整理しておくと、
・FinTechというのは特別で難しい概念ではないということ。
・確かに細部を見ると、いろんなサービスがすごいスピードで出てきてややもすると「ついていけない」感があるけど、本質のところは大昔から変わっていないということ。
・テクノロジードリブンで物事を見るんじゃなくて、消費者・顧客視点でお金にまつわる「不便さ」を感じる目を持つこと。
・そして、日本だけの視点で見るんじゃなくて、「人間とお金との付き合い方」みたいなユニバーサルな視点を常に持っておくこと。
という感じかな。

この整理が北澤さんの意図するところかどうか分からないけど、少なくとも僕にはとても参考になりました。
ありがとう北澤さん!

↑「さん付け」には若干違和感残る(笑)